日記・コラム・つぶやき

2017/07/10

ISOTの3日間がおわりました

 7月5日(水)~7月7日(金)にかけて開催された【国際】紙製品・文具展ISOTが無事終了しました。
 来場者データなどについては公式サイトに譲るとして、ここでは、私なりに参加して感じたことをまとめておきたいと思います。やや個人的な述懐もまじります。
・あっという間でした。
 今回はじめて開会式のテープカットから参加しました。ISOTには数多くメーカー、販売店が関わっていることは資料からは知っていましたが、43名の関係者が勢揃いしてテープをカットする様子を目の前でみた感想はまさに壮観で、この展示会の規模を実感することができました。
 今回は文具PR委員を拝命したこともあり、今まで以上に各メーカーさんのブースを回って製品を拝見しました。どのブースもおもしろい製品ばかりで興味深く見て回ることができました。
・文具とは紙を中心とした各種素材とそれが提供してきたソリューション各種を、実はジャンルを問わず提供する一連の製品群である。
 私は手帳やふせん、最近ではiPhoneの本なども書いています。そして文具全般もその周辺・関連領域として見てきました。
 文具とは無理矢理ひとことでいえば、上記のようなことではないかと。
 たとえば、祝儀袋がそうです。メーカーによって使う素材が紙だったりプラスチックだったりしますが、いずれも祝儀を入れる袋とその装飾という点にフォーカスして製品を製造・販売しています。今回のISOTの例で言えば、デザインフィルさんは紙を使って“究極の王道”とでも言うべきアプローチの製品を作っています。
 その一方でリプラグさんは大胆にもプラスチックを利用し、立体的な意匠を打ち出しています。
 文章を作成する用途の文具もありますが、たとえばキングジムのポメラなどはまさにそれなわけです。いっけんガジェット的ではあり、実際にはスマートフォンとの連携や付加機能としてのカレンダーなどもありますが、本質的には文章を作るという、ノートと紙の組み合わせの延長線上にある物と理解できます。
 というわけで、まだまだ文具の魅力はつきせぬのだなと再確認した3日間でした。

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2017/07/05

ISOT2017 1日目が終わりました

 天候が心配だったことしのISOTですが、ふたを開けてみればほとんど降られず、
開場時間にはきれいにはれていました。
 私は今回文具PR委員を拝命して3日間通うつもりで、会場各所をまわりました。
 またテープカットや文具大賞発表式も見させていただきました。
 1日目に気がついたことや感想をざっと以下に記しておきます。
○来年から年2回開催
 テープカットの直後のこの発表が一番驚きました。
 ある方によればこの件は、すでにWeb上ではオープンになっていたらしいのですが、
それだけISOTの開催には、ニーズがあるということなのかもしれません。
 会場は幕張で、開催は来年1月だそうです。
○文具大賞に見る、今後の文具の傾向
 文具大賞授賞式も見ました。機能部門(カール事務機「エクスシザーズ」)デザイン部門(「あなたのお道具箱」ぷんぷく堂)それぞれの最優秀賞に共通するのは、アイテム自体は既存のものでありながら、その機能をブラッシュアップ、あるいはある方向性に特化したようなモノだと言うことです。決して珍しい新機能があったり、あるいは十徳ナイフのような多機能性が売りになっているわけではないと言うことです。
 そうではなく、既存の製品をきっちり進化させたらどうなるのかにきっちり取り組んで一定の成果を得たものが、今年の文具大賞に選ばれている気がします。
 つまり、文具はまだ進化の余地もありブラッシュアップされる可能性も残されていることになります。既存の製品の課題を発見し、そこに誠実に取り組むことで、新しい意味や価値が生まれる可能性はあると言うことなのでしょう。
 いささか抽象的ですが、そんな風におもえました。
7月6日追記 お詫びと訂正
 上記記事について。年二回開催は、以下の展示会だそうです。来年の出展ボードを見て気がつきました。関係者の皆様にはご迷惑をおかけしました。お詫びして訂正します。
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2017/07/03

そもそもISOTってなあに? #手帳ゆる友   

そもそもISOTってなあに? #手帳ゆる友 
 いよいよ、7/5(水)から開催される『国際文具・紙製品展 ISOT』。
 国内外の文房具メーカー各社が出展するイベントですが、そもそもこれってどう言う性格のイベントなのでしょう?
 公式サイトには以下のように記されています。
「あらゆる文具・紙製品、オフィス用品が一堂に出展する日本最大の商談会。本展で初めて発表される新製品や、オリジナリティあふれる商品、日本で未発表の海外製品などが多数出展。「直接の注文」・「帳合による注文」がその場で行われます。」
 これはもともとは、メーカーが小売店やバイヤー、問屋などを対象に行う見本市です。つまり、ここで商品を見たバイヤーや小売店が今後の仕入れの参考にし、場合によってはその場で商談する場でもあるわけです。実際、会場となる東京ビックサイトのISOT会場の周辺には商談ルームも設けられています。
 ただし、近年は文具ブームでもあり、一般ユーザーが注目するようになってきたのも事実です。
 実際、数年前に和田哲哉さんや文具王、だいたひかるさんらとISOTのステージでトークショーをやったときは、多くのエンドユーザーの方がいらっしゃっていたように記憶しています。
 また、今回はエンドユーザーから文具PRサポーター100名を募集しています(募集は終了)。https://www.isot.jp/prsupporter/
 つまりISOTとエンドユーザーの距離は近くなっているというわけです。
 ISOTにはかつては一般ユーザー向けの解放日があったという話を聞いたこともあります。今回のPRサポーターは、人数が限定されてはおり、SNSのアカウントやフォロワー数などの制約はあるものの、エンドユーザーへの解放が部分的に復活したといえなくもありません。
 また、イベント自体の開催にもいろいろな意見があるようです。私は、文具に関する書籍を書いている立場の人間なので深くはふれませんが、独自に展示会をするメーカーも珍しくはないようです。
 ちなみに、私が初めてISOTに行ったのは、2004年。当時進行中だった書籍『システム手帳新入門!』(岩波書店)の取材のためでした。あれからずいぶん時間がたち、出展したり、あるいは前述のトークショーなどに登壇させていただいたりと、いろいろな形で関わらせていただきました。
 それだけに、今回文具PR委員の末席に連なることができたのは感慨無量です。
 文具PR委員については次のエントリーで書こうと思います。

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2017/06/14

ToTの本質は、新しいコクヨのためのイメージインキュベーション?

 各所で話題になっているコクヨの「THINK OF THINGS」。
 測量野帳に名入れができたり、コクヨの各種文具がユニークな形で購入できたり(たとえばクリップをビンにつめて購入できる)と、文房具が好きな方たちにも注目の施設です。
 エンドユーザーとしては、これらの1Fでの物販とカフェのスペース、あるいは2Fのイベントスペースに注目しているわけですが、では、コクヨという会社としては何を狙っているのか。
 私の仮説は、以下のことです。すなわち、「次世代のオーセンティックな価値を生み出すためのイメージを生み出す場所」。
 ここで売られているコクヨ製品はどちらかと言えば、定番というよりはもう何十年も作られているような、バインダーやファイルが中心です。前述の測量野帳もロングセラーです。あるいはビジネスマンの利用を想定した「大人Campusシリーズ」です。
 立地は住所で言えば千駄ヶ谷ですが、JR原宿駅から徒歩5分程度の場所です。竹下通りの喧噪とは打って変わって静かな場所です。
 また、筆者が内覧会に訪れた際には、特別に3Fのオフィススペースも公開されていました。ここは、同社社員が事前に予約して利用するための、一種のサテライトオフィスのようなスペースだそうです。
 で、ここでコクヨが狙っているのは、文具とファニチャーを展開する同社が、今後の新しいイメージを生み出し、製品に反映することではないかと思います。
 立地も置いてある製品も、そのためにオーセンティックなのではないか。
 これは、とりもなおさず、文房具を巡る状況がかつてとは大きく変わっていることが関係していると思われます。少子化の影響で学童・学生向けの市場は縮小しつつある。一方でこのジャンルへの他業種からの参入も少なくありません。国内外にもメーカーはひしめいており、次々に新しい製品が登場しています。
 文房具が個人の情報ツールとして注目を集める中、国内最大手メーカーとしてより先進的な製品を生み出す必要がある。
 このToTは、コクヨの久しぶりの直営店舗でもあり、「新しいコクヨを作るための一歩」(記者会見での発言)なのでしょう。
 直営店舗としてここに来るエンドユーザーの反応から、どんな製品が生まれてくるのか。とても気になります。

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2017/01/16

Amazon著者セントラル更新しました

 Amazonの著者ページを更新し、これまでの私の活動をまとめてみました。

 こちらをご覧ください。

 詳細は上記ページを見ていただきたいのですが、私が今まで手帳関連・著作関連でどんな活動をしてきたかをまとめています。
 まとめてみてわかったのは、意外と他者のさきがけのようなことをやってきたということです。
 たとえば、手帳音頭を作詞作曲したのちに、音羽の2つの出版社が手帳プロモーションの歌を作りました。また、テレビ番組「逃走中」も、モバイルゲーム「イングレス」もなかった20年前にはじめてやったモバイルアウトドアゲームも私は企画し、実施しました。
 さらに、手帳の種類を問わずにユーザーを集めるイベントも私が先駆けだったと考えています。
 また、『ふせんの技100』という本も、それまでにはなかった種類の本です。ふせんメーカー各社の製品を縦断的に取り上げた本は、本書が初です。さらに、各種ふせんの分類や、ふせん文具、ふせん活用術本に至るまでを1冊にまとめた初めての本です。現時点において、ネットにもこの種のコンテンツはないと思います。

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2017/01/01

あけましておめでとうございます

 昨年は、『ふせんの技100』『手帳の選び方・使い方』の2冊を上梓し、メディア出演も多数やらせていただきました。何より自分の中で変化があり、アクシデントはあったものの、前向きな気分で新しい年を迎えております。

 本年もどうぞよろしくお願いします。

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2016/10/09

黒歴史を抱えた菅未里さんが文具の官能性能にめざめ、文具ソムリエールになるまで。 #bungu

 『文具に恋して』(洋泉社)。
 「マツコの知らない世界」出演でいちやくそのキャラクターに注目が集まっている菅さんの初の著書です。で、タイトルやご本人のルックスからふわっとした文具エッセイなのかと思いきや、決してそうではありませんでした。
 
 本書の要素をまとめると、タイトルのようになります。すなわち
 1回目のテレビ出演でも語られた黒歴史部分
 文具の官能性能に目覚めるまで
 文具ソムリエールとしてのおすすめ
 となります。
 黒歴史(※)とは、菅さんの場合、文具を通じて友達と話せるようになったというエピソードですね。ついついその部分だけが取り上げられがちですが、ご本人の文章でもう一度確認できます。これがChapter1。
 そして官能性能です。
 たとえば1ダース入りの箱の中で鉛筆どうしがぶつかるからからした音。
 あるいは、オニオンスキンペーパーのでこぼこした表面が重なるときのシャリシャリした音の感じ。
 さらには、鉛筆の削りかすの形などが好きなのだそうです。
 本書のChapter3では、これがこれでもかと語られています。
 ふつうに考えるとややネタっぽい印象のエピソードですが、ご本人が語ると説得力が違います。「そんな見方があるんだ」と驚かされるわけです。
 蛇足を承知で私のフレーズを付け加えておくと、“ペンと紙の間にはエロスがある”わけです。
 そして文具ソムリエールとしての顔。たとえばChapter2では、風呂場、接客、自宅などシーンに合わせた文房具の利用提案、および具体的な商品が出てきます。これもそれらが使われる場合の必然性が背景にあります。単なる紹介にはなっていません。
 ソムリエールとしての積極的な提案のエピソードが堪能できるのは、Chapter5です。がっしりした手の男性客、抜けるような色白の女性客のそれぞれにどんなペンをコーディネイトしたか。そのエピソードからわかる菅さんの視点は、それまでの文具本では語られなかった種類のこと、具体的には“人と物との色や印象をベースにした組み合わせ”です。
 文具は道具であり、書き味やブランドヒストリー、使うシーンなどで語られてきました。
 そして、使い手がどんな人で、どんなものが似合うか。それは本書『文具に恋して』がはじめて触れた着眼点なのではないか。そんなふうに思いました。
 文具は実用品であり、ファッションです。そしてその人を語るものでもあります。
 菅未里という人が、文具ソムリエールを名乗っているのは伊達ではない。そんな読後感の一冊です。是非。
※∀ガンダム見てました

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2016/09/29

佐々木かをり氏にお目にかかりました #bungu #手帳ゆる友

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佐々木かをり氏とお目にかかりました
 先日、南青山のオフィスにうかがい、佐々木かをり氏から直に手帳のお話をしていただきました。
 場所は佐々木氏の(株)イー・ウーマンのオフィス。先方は佐々木氏を含めて4名で音声とPCのタイピングによる記録がされていました。
 佐々木氏から「アクションプランナーはどんな手帳か」と聞かれたので、
「土日均等の週間バーチカル+ガントチャート、メモ」とこたえ、私が、手帳は時間軸というOSがインストールされたノートであり、その限りにおいて、どのタイプの手帳も同じ。それは、レッツノートとThinkPadがWindowsパソコンとしては同等なのと本質的には同じだという旨のことを伝えました。
 こういう私の考えを聞いた佐々木氏は、それでも時間管理ができる唯一の手帳は「アクションプランナー」である旨の説明をされました。
 それは、A5版であり、30分刻みの時間軸であり、あるいはToDoリストを作らないやり方なのだという旨の説明をされました。また、ToDoリストは作らない独自の方法が時間管理の秘訣の一つであることや、アクションプランナーのユーザー同士の独自の響き合い、たとえば、客先にユーザーがいたことなど、ここでは書き尽くせないようないろいろなお話をうかがいました。
 そして、「アクションプランナーだけが時間管理用の手帳だ」という考えに関して決定的に腑に落ちたのが、以下の写真の記入例でした。
 そこにはシンプルに行動と移動時間だけが書かれていました。逆に言えばそれ以外のことはほぼ書かれていませんでした。
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↑アクションプランナーの記入サンプル
 とくに最近の手帳は、欲張りになっており、予定も行動記録やログや健康管理の情報などいろいろな項目が書かれるようになっています。それは、モレスキンやほぼ日手帳のようなライフログに使われる手帳が普及したことでもあります。一方で文具ブームでもあり、マルチペンやふせんを使った各種テクニックが知られるようになっています。
 そして、佐々木氏が推奨するアクションプランナーの使い方は、時間管理のみなのです。もちろん、ご自身でも「欄外にメモを書いてもいいし、チェックボックスをいれてもいい」とおっしゃっていたのですが、基本的にはこういうシンプルな使い方を推奨され、セミナーも開催されています。
 そして手帳の根本的な機能はつきつめればこういうスタイルに戻るのではないかとも思いました。その意味でアクションプランナーは手帳の根源的なスタイルを現時点でも体現しており、逆に言えば、今の手帳のユーザーとは対極にあるように思われました。
 日本に手帳が入ってきて150年以上がたつわけですが、手帳の意味は今も変わりつつあり、何度目かの過渡期かもしれない。そんなことを意識させられた体験でした。

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2016/09/07

9/10(土) 14:30~ 天狼院書店にてふせん活用術+メタGTDワークショップ開催します #bungu #手帳ゆる友 

 表題のイベントを開催します。

 天狼院書店では、過去に何回もステーショナリーラボ+メタGTDワークショップを実施しております。
 前回の様子はこちらをごらんください。
 
 今回は、ふせんのサンプルも特別にプレゼントします。市価500~800円相当のものを用意しております。
 さらに、ふせん見本帳を用意します。各種ふせんを貼ったノートを回覧できるように用意します。
 ふせん活用に興味がある方。メタGTDワークショップを経験してみたい方、是非いらしてください。どうぞよろしくお願いします。
 天狼院書店の告知とお申し込みはこちらになります。
 どうぞよろしくお願いします。

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2015/07/24

「Pat-mi」に見る、新しいプロダクトの生み出し方

 昨日の「ワールド・ビジネス・サテライト」(テレビ東京系)でもレポートされていた新しい手帳「Pat-mi」。
 「ジブン手帳」で知られる佐久間英彰さんの新しいアイデアの手帳です。
 私は、TV放映に先立つ21日(火)に、特別に佐久間さんに見る機会をいただきました。
 で、一目見てそのアイデアの巧みさに驚きました。
 それがどんなものだったかは、トレたまの動画を見ていただけばと思います。

 本稿の主題は、この新しい工業製品がどのように成り立っているのかについてです。

 機構とアイデアは驚きなのですが、それ以外の部分では実はオーソドックスなんですね。

 まず、一ヶ月と一週間を同時に見られる手帳としては、「モーメントダイアリー」(グリーティング・ライフ)や「ツイン手帳」(学研ステイフル)などがありました。問題をどう解決するかのアプローチは違いますが、手帳の考え方としては以前からあったわけです。

 また、月ごとに分冊にするアイデア。これは既存の手帳にもありました。
 そしてA5版というサイズ。同サイズのノートと併用しやすく、そこが受け入れられやすいと思います。
 また、表紙カバー部分には、コクヨの伝統が生きています。コクヨは帳簿の表紙製造から始まった会社であり、このカバーもそういう作りだからです。

 月間週間を、驚きの機構で同時に見ることを可能にした「Pat-mi」。それ以外はオーソドックスだったり、生産する会社の伝統を生かしたりしています。
 新しいものを生み出し、世の中に伝えていく上で、いろいろな教訓を含んでいるプロダクトだと思います。

10:50 追記
 構造が、電話帳のようだという意見がありました。確かにその通りで、インデックスが重なるように並んだ家庭用電話帳が、昔はありました。
 ただ、そこに日付というデータを載せて手帳にするのは誰も思いつかなかったわけで、そういう意味でも着眼点がすごいと思うわけです。
 念のために言えば、ぱっと見は似ていても構造は違います。その辺も佐久間さんの苦心の結晶というわけです。




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