正常進化したポメラDM200はどう受け入れられるか? #bungu
昨日キングジムの新しいポメラ「DM200」の発表会があったので行ってきました。
一言で言えば、書くことに特化したポメラの正常進化型となるでしょうか。
それは例えば、液晶画面の大型化であり、内蔵ATOKの強化であり、アウトライン機能の搭載であり(※1)、クラウド連携を主な目的とした無線LANの搭載(※2)です。
発表会でも担当の方が言及されていたとおり、これはポメラなのでWebブラウザは搭載されていません。
反面、デザインはとても洗練されており、旧来のややワープロ専用機っぽい印象はほとんどなくなりました。DM100では液晶の左右にあった各種ボタン(Bluetooth接続、QRコード表示)などのボタンもなくなりました(ショートカットキーはあります。これはかつての折りたたみモデルのスタイルですね)。
さらに価格です。税抜き49800円は、ポメラ史上最高です。ちなみに旧機種DM100は38800円でした。
「(この価格なら)Windowsノートパソコンが買える」という意見は多々出ているかと思いますが、この価格はジャンルとして完全に成熟し、その価値を認めるユーザーが一定以上おり、その層がポメラの今回の機種に対してこれだけの金額を支出しうるという判断がメーカーにあったことの結果でもあります。実際、発表会でもポメラはビジネスマンを始め、記者や作家に愛用されている旨の発言がメーカー側からもなされていました。
今回のポメラを見て思ったのは、ポメラは一つの新しい製品ジャンルであり、それが成熟したと言うことでしょうか。ガジェット的ではありますが、基本的に単機能=「文章を書く」です。またその部分をとがらせ、盛り込んだ機能もほとんどがそのためのものです。 そしてそのジャンルに競合する他社がいないがゆえに、単機能でも、高価格で高品質な製品が成立しうる。いわばブルーオーシャンです。
ポメラは、iPhoneをはじめとする各種スマートフォンや、タブレット、それにパソコンなどとは、ユーザー層こそ重なるものの、違うジャンルの製品だ。メーカー側にはそんな認識があったのではないかと思います。
新しいポメラDM200をユーザーがどう受け止めるか。発売日は10月21日です。
※1 アウトライン機能という名前ですが、実際には記述と表示で擬似的に実現しているというのが正しいかと思います。
※2 対応するプリンターで文書が印刷できる機能もあります。これも従来のポメラにはなかった機能です。
↑旧機種DM100を使ったクラウド連携の方法を書いています。
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