ほぼ日手帳は、手帳ユーザーの細かなニーズに応えて売れている
ほぼ日手帳が発売から現在に至るまでなぜ売れているのか、ちょっと考えてみました。
結論から言えば、ほぼ日というブランドだからでもないし、糸井重里の人気ばかりでもない。
そうではなくて、手帳市場・文房具市場にある細かなニーズを上手く拾って新しいものを作っているからだと思います。
もちろん、手帳本体も新しいです。たとえばほぼ日手帳オリジナルは、月間ブロック+一日1ページという組み合わせで、これはそれまでの手帳にはないものでした。今はほぼ日手帳のおかげでいろいろフォロワーが出てきましたが。
で、この本体+カラフルなカバーが基本だったわけですが、年を経るごとに、カバーバリエーションが増えてきました。その中には、コラボ5年目になるミナ・ペルホネンがあったり、HarrisTweedなど、あればいいけれど手帳のカバーとしては意外となかったアイテムがあったりもするわけです。
あればいいけれどなかったと言えば、カズンもそうです。A5版で、月間+週間+一日1ページと言う構成の綴じ手帳は、やはりそれまで存在しなかったはずですが(※1)、ふたを開けてみればこれでないとダメという人がたくさん出てきたわけです。
さらに、HobonithiPlannerのような英語版(でも表紙には「手帳」と書いてあるのもポイント)もあり、その専用カバー(オリジナルにも利用可能)なども出てきているわけで、本体、カバーともどんどんバリエーションが増えているのもすごいというか、さすがだと思います。
私はほぼ日手帳については、『手帳進化論』(PHP研究所)で、糸井重里氏をよく知るある人物に取材をしていますが、その時点ではまさかここまでのバリエーションとユーザーの広がりを持つとは想像していませんでした。
それから、今年の公式ガイドブックについても少し触れておきます。
今年は、ほぼ日手帳自体が、「LIFEのBOOK」と銘打っていますが、ほぼ日手帳は他の手帳とは違って、最初からビジネスユース一辺倒ではありません。その意味では珍しい手帳です。そのことは、このガイドブックを見るとよくわかります。
登場するユーザーの事例に、ルールや通底する基調はほぼありません。いろいろな例を見せることで、ルールのなさこそがほぼ日手帳であることを見せていると言えます。個人的にはAR3兄弟のページが面白かったです。ほぼ日手帳がデジアナ的になる可能性を垣間見せてくれたというか。
また、どう使っていいかわからないという人向けに基本的な使い方提案のページがあったり、あくまでもユーザーに親切です。
ほぼ日手帳、今後もチェックしていきたいと思います。
※1 システム手帳でリフィルを組み合わせて使っていた人はいたかもしれません。
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