六太や日々人になりたければこれを読もう!『日本の宇宙探検』
マンガも巻を重ね、日曜朝放送のアニメも好調な『宇宙兄弟』。その主人公六太と日々人は、宇宙航空研究開発機構JAXAを経て、宇宙飛行士になり、宇宙へと向かう。弟・日々人は、一足先に宇宙にゆき、兄・六太はそれを追うように宇宙飛行士になる。
そしてもし彼らのように宇宙飛行士になりたいのなら、ぜひとも読みたいのが、『日本の宇宙開発』だ。
本書は、宇宙を夢見てJAXAに入った職員有志が、「有人宇宙ミッションのミエル化」を目的に編集された本だ。
ポイントは以下の2つ。
一つは過去の有人宇宙ミッションを振り返り、日本の実績や実力を把握。さらにはその強みを知ってもらうこと。
二つ目は、目的地を定めること。火星をはじめとする他の惑星や日本独自の宇宙基地など、宇宙開発には無数の選択肢があるが、なぜ宇宙にゆくのか、そこで何するのかを問いながら、具体的なミッションの計画検討を進めることだ。
基本的な疑問がわかるページもある。たとえばP5には、「日本の宇宙開発体制図」として、内閣を頂点とする組織図がある。これによれば、JAXAは文部科学省と総務省の下に位置しているようだ。また2011年4月1日現在の予算と職員数などの情報も記してある。
また、筑波宇宙センターや相模原キャンパスは見開きで紹介されているし、そのほかのJAXA国内主要施設の所在地も紹介されている。
続くページには日本人宇宙飛行士の写真入り一覧や過去の宇宙飛行の写真などがふんだんに掲載されている。A4版でフルカラーの誌面は厚みこそないものの、誌面の大きさもあって迫力が伝わってくる。
「宇宙兄弟」劇中に出てくるような飛行士の訓練も紹介されている。ジェット戦闘機の操縦や海中の施設、野外訓練など、漫画を読んだことのある人には、「あれはほんとうだったんだ」という感慨を覚えるだろう。
圧巻は、日本人宇宙飛行士の先駆け、毛利衛氏、向井千秋氏、土井隆雄氏による座談会だ。前後編あわせて6ページにわたるこのコーナーでは、彼らが宇宙飛行士を目指したきっかけとか、なってからのいきさつなどが語られている。
新世代の飛行士を紹介するページと合わせると、時代による事情の違いや世代の考え方の差などがわかっておもしろい。
このほか、日本の技術で作られた宇宙ステーション「みらい」を特集したページや、ハヤブサの元プロジェクトマネージャー・川口淳一郎教授のインタビューなどもあり、読みどころ、見どころ満載。わずか80ページの中にこれだけの情報が詰まっているのもすごい。
宇宙に行きたい人、「宇宙兄弟」が好きな人は必読の一冊だ。
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