手帳にはキャズムがある!(←ホントかね?)
今日編集者の方との打ち合わせで出たのがこの話題。
手帳にはキャズムがあるのだ。
キャズムとはジェフリー・ムーアが提唱した、マーケティング理論。ハイテク製品のライフサイクルを考える上で、消費者を、「イノベーター」「アーリー・アダプター」「アーリー・マジョリティー」などの5タイプに分類した。
そして、アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティーの間には大きな溝がありそこを超えられないと製品としては成功しないという理論である。
さて、このキャズム理論、手帳に応用するとどうなるか。ざっくり考えてみよう。
現在の文具ブームを作っているような人たちは、イノベーターやアーリー・アダプターである。彼らは、新しい筆記具やノート、手帳をすぐに購入して試し、場合によっては組み合わせや改造を積極的に行い、あるいは自らのBlogで発表したりしている。
だが、そういうワザは、手帳を使っている人の大多数にとっては情報ではあっても、まねしたり試したりする人はさほど多くはないのではないか。どんどん試して自分なりの使いこなしを洗練させていく人は一握り。手帳を使っている人の多くは、そこまで熱心ではないのではないかというのが私の仮説だ。
本来のキャズムの定義からいえば、対象となるのはハイテク製品である。それはあくまで製品出荷時のものであり、手帳や文具のようにユーザーが手を加えたり工夫したりすることについては触れられていなかったと思う(とはいえ、PCはカスタマイズされるものだし、デジタルがジェットは独自の使いこなしが発見されるものではあるが)。だから、出荷と同時にメーカーが予想もしなかった使い方をされる手帳や文具についてこの概念を適用するのにはやや無理があるのかもしれない。それでも、ユーザーの実態について想像を巡らせるとき、“こりゃキャズムかも”とは思うのだ。
手帳のキャズム仮説。どんなもんでしょうかね?
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