文房具と菓子の共通点
日経ビジネスONLINEに『「成り上がり」スイーツ、ラスクがデパ地下を救うわけ』という記事が出ている。
詳しくは上記のリンクを見てもらうとして、記事の概略はこうだ。
デパ地下戦争と呼ばれる各デパートの地下街における菓子の高級化は、同時にお客の「普通に買える菓子がない」という不満につながっていた。そこでバームクーヘンやかりんとう、ラスクといった、昔からある菓子に光が当たる。これらは長い年月の中で進化し、値頃感を持ちながらも、高級化に成功。現在のデパ地下における人気アイテムになっているというのだ。
この記事の趣旨とは直接関係がないのだが、これを読んで感じたのは、菓子と文具はよく似た存在なのではないかと言うことだ。広い年齢層を対象とし、価格も手ごろなものから高級なものまで幅が広い。安いものでも一定の満足感はあるが、高級なものの背景には、歴史やストーリーがあり消費者に深い満足感を与える仕組みを持っている。
運転には免許を必須とし、またなじみのない人も少なからず存在する自動車などとはその辺が違う。
とはいっても、この視点からではとらえきれない現象もある。たとえば、食玩と呼ばれるフィギュア付き菓子は、もともとは子供のものだったはずだが、現在では大人のコレクターを主要な対象としている。おまけ付き菓子とキャラクター文具は、かつてはよく似た位置にあったはずだが、現在では一方からもう一方を連想することは難しそうだ。
また、菓子では、ご当地ものというジャンルがある。沖縄のさーだーあんだぎーとか、北海道の「ロイス」ブランドなどがそれだが、文房具のジャンルでそれに相当するものはなさそうだ。強いて言えば土産物のようなものだが、“名産”的な認知はされていない。
それでも、全体としてはよく似ているように思える。子供向けと高級品、国産と海外ブランドが併存し、価格が高くてもちょと無理をすれば手に入り、日常的に消費しつつその楽しみを手軽に享受できるこの二つの商品ジャンル。もっと考えればより多くの共通点が見つかりそうだ。
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