便覧の内容・有無がその手帳の性格を規定する?
手帳を構成する要素の中心は、スケジュール記入欄であることは論をまたないだろう。これ以外にメモ欄とか住所録なども手帳の重要な要素だ。
そして便覧の有無とか内容はその手帳の性格を大きく規定するファクターに思えるのだがどうだろうか。たとえば、日本で売られている手帳の多くには当たり前のように、首都圏、大都市圏の鉄道、地下鉄の路線図が含まれている。これはその手帳が使われる地域を反映している。じっさい、イギリス製の手帳「Letts」のそれには、イギリスの地図は載っていても、日本の地下鉄路線図などは掲載されていない。当たり前といえば当たり前だが、これは便覧がその手帳が使われる地域を反映している例だといえる。
もっと極端な例は年玉手帳における社訓、社是のたぐいだ。これはその会社とは関係のない人には使い道のないものだが、それを配布されて利用する人々≒社員には日々目を通すべきものとして認識されているだろう(実際どうしているのかは別にして)。
また、便覧のたぐいが最初から全くない手帳もある。これはどちらかといえばスケジュール帳と呼んだ方がふさわしいだろう。こういう手帳は特定の地域とか会社などにまったくとらわれていない/想定していないわけだ。
このように手帳の便覧はそれを使う人がどんな地域に住み、どんなグループに属しているのかを反映/規定しているのだと思う。
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