携帯電話が、手帳の機能を担いつつあることは過去の著書やこのBlogでもたびたび触れてきていることだ。
機能面で見れば以下の2つに分類される。ひとつは、情報の整理・記録・管理。もうひとつは、
行動のトリガーになるようなアプリケーションである。
前者は、スケジュール管理機能であり、アドレス帳機能、メモ機能など。個人の予定や友人・仕事相手の連絡先などは、
携帯電話のこの種の機能で十分役立つ。かつてのPDAが備えていたデータベース的な考え方でなくてもよかったわけだ。
後者は、スケジュール機能に付随するアラームであり、あるいはメール機能である。
Web上のスケジューラーを併用している人にとっては、内蔵Webブラウザもここに含まれるだろう。
モバイルSuicaなどの決済機能も重要な要素だ(財布機能を持つリフィルを最近見かけないのは、
この種の電子マネーの発達と無関係ではないと考える)。Webブラウズ機能はまた、手帳の便覧に相当するとも考え得る。
地図も時刻表も携帯電話から検索して閲覧できるからだ。
携帯電話がPIM的な機能を搭載し、事実上かつてのPDAに取って代わったことは(※1)、以上のようなことからもわかる。また、
そういうものが成立・登場する前提条件として、ロータス・
オーガナイザーのようなパソコン用PIMソフトやPDAの存在なども考える必要があるだろう。
また、携帯電話がWeb(※2)を閲覧できるように作られたことで、液晶ディスプレイが大型化・高精細化したことも、
携帯電話が手帳代わりに利用できるようになる条件としては大きかったはずだ。
携帯電話以前のパソコン・PDA周辺の技術の歴史と、
iモードに代表される日本におけるブラウザフォンの登場という大きな2つの流れ。通話料、通信料への依存から、
ビジネスモデルを別の方向にシフトせざるを得なかった携帯電話会社の思惑。携帯電話は、これらのいくつもの要素が複雑に生成され、
絡み合った結果として、従来の手帳以上に手帳的に使われるようになっていると言えそうだ。
※1 スマートフォンを携帯電話との関係の中でどう捉えるかは、別途考える必要があるだろうが、ここでは触れない。
※2 iモード登場当初に、携帯電話で閲覧できたのはhtml準拠(パソコンのWebでも閲覧可能)
ではあったがiモード用に作られたWebだけだった。
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