「時をかける少女」は時をかける
昨日放映された劇場版アニメ「時をかける少女」を見た。もともと映画館では見逃しており、DVDを借りてきて一度は見ていた。 テレビ放映に際してもういちど見たのだが、やはりおもしろい。
筒井康隆の原作の道具立てをうまく使いながら、映像の効果やストーリー、それに主人公を現代の高校生にすることで、原作や実写版への単なるリスペクトやオマージュにとどまらない、まったく新しいものに仕立てている。
その一つの要素は、“終わらない夏”によく似合う貞本キャラかもしれない。タイムリープ時の映像効果も表現としての新しさを感じた。また、タイムリープ能力のあれだけバカバカしい使い方は、タイムトラベルものの小説や映画には今までなかったのではないだろうか。おかしくて大笑いしてしまった。
この「時をかける少女」で、一番驚くべきはしかし、原作が発表されたのはかなり昔であるにもかかわらず、いまだに新しく映像化され、 その中に原作のエッセンスが残っていることだろうか。作品自体が“時をかけている”のだ。こういう例は、他には半村良の 「戦国自衛隊」ぐらいしかないような気がする(※1)。
日本のSFの黄金期のタイムトラベルものは、作品自体がタイムトラベルする力があるのかも(※2)。
※1 原作発表後に角川映画で映画化された。そしてやはり2006年に再映画化、テレビドラマ化されている。
※2 広瀬正「タイムマシンのつくりかた」という作品もあった。この辺はもう知らない人は知らないだろうなぁ。
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