『システム手帳新入門!』の読者の方からもメールをいただいている。少し遅くなってしまったが、これも公開の許可を得ているので、全文を掲載し、同時にこの方のご意見に対して私なりの答えを記しておきたい。
(以下メール引用)
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この度、「システム手帳新入門!」を楽しく拝読させて頂きました。感激のあまりメールいたしました。
システム手帳はもはや日常嗜好品ですが、腕時計や万年筆とは異なり、雑誌媒体等でも取り上げられる機会も少なく、まだまだ季節商品としての取り扱いです。
舘神様の著作を拝読して、システム手帳に対する思い入れに共感し、溜飲を下げる思いでした。特にIT(PC)が普及した時代背景を反映した、初めて書籍が出版されたことをとてもうれしく思いました。
もし、今後、著作の「改訂増補版」の出版又はBLOGで触れられる機会がありましたら、是非とも「8穴サイズ」についても言及いただけるとユーザーとしてこの上ない喜びです。昭和40年代に開発された純国産の「システムダイアリー(SD)」や、まだ「ミニ6穴」の普及していないバブル時代に女性を中心に利用された「BINDEX-N」など、まさに「日本人のためのシステム手帳」です。システム手帳の凋落期に、唯一「SD」による情報整理を訴え続けた長崎快宏氏の一連の著作もあります。
私自身、バイブルと8穴を、飽きると切り替えるぐらいに節操なく使っておりますが、マイサイズは8穴です。特に「SD」は着想から保存まで完結した使用環境が整っている希なシリーズです。
如何せん、市場的に8穴は閉塞する一方ですが、21世紀まで淘汰されずに辛うじて存在しております。「BINDEX-N」では、今秋、8穴バインダーの新作もリリースされました。これぞ「コア」なユーザーに支えられたシステム手帳の代表例だと思います。
舘神様の著作では、熊谷本(※)やフランクリンプランナーに触れるなど、今までになくこの市場を概観されていました。それだけに8穴が漏れてしまったことが少し残念に思いましたので、長文雑文で恐縮でしたが、メールした次第です。
非礼をご容赦ください。今後もBLOGを楽しみに拝読して参ります。
舘神様の今後のご活躍を祈念いたしております。
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(引用終わり 文中※は筆者)
※ 『一冊の手帳で夢は必ずかなう』(熊谷正寿 かんき出版)のこと
この読者の方は、文面にあるとおり(株)ナラコムのシステムダイアリー、通称SDを使っておられるようだ。そして、筆者が『システム手帳新入門!』において、SDに殆ど触れていないことを残念に思われているようだ。そして確かに、『システム手帳~』ではわずかにP33に登場するにすぎない。
筆者がSDを取り上げなかったのは、このP33の理由、すなわち入手が難しい点が大きい。ただ、それだけでもない。それは一言で言えば、バイブルサイズの“幅広さ”だ。
バイブルサイズは、バインダーもリフィルも多くのメーカーが製造販売している。本文にも記したが、その数は事実上無数といえるのではないか。
バインダーの数は、数千円程度の安価なモノから、ファッション性に富むヨーロッパの高級ブランドのものまで千差万別。リング径も11㎜から30㎜程度のものまで、いろいろ。革の素材、デザイン、ブランド、機能性など、バイブルサイズのバインダーの選択の幅はとてつもなく広いのだ。
リフィルもしかりである。やはり無数のメーカーから発売されている。リフィルは自作することもできるが、このときに大切なのは、無地のお徳用リフィルがあるかどうかだ。その点バイブルサイズのリフィルは、本文でも紹介した様に、東急ハンズ製のリフィルもある。
また、やはり本文第三章に紹介した様なユニークなリフィルがたくさん発売されており、これらを自在に使える点はバイブルサイズの大きなアドバンテージだといえる。
蛇足ながらつけ加えれば、コラムに紹介した様な“シャアの演説”リフィルも、バイブルサイズ対応である。
手帳に限らないが、リフィルを交換して使うシステムにとって大切なのは、リフィルが安定して供給されていることだ。拳銃や大砲における弾丸といったらわかってもらえるだろうか。これらが絶え間なく供給されていれば、道具として安心して使えるのだ。
もちろん、筆者はSDを否定するつもりはない。バインダーのサイズの割に、記入面が大きな点は魅力的だし、先人としてリスペクトすべきだとも思う。また、ユーザーにとっての“慣れ”は、他のことを持ってしてかえがたい大きな利点であることも理解しているつもりだ。
だが、筆者は、上記のいくつかの点でバイブルサイズに魅力を感じている。そしてその理由は、システム手帳をこれから使う人に勧める理由でもある。
『システム手帳新入門!』は、タイトルのとおり入門書だ。それゆえ、市場に出ている製品で入手が簡単であり、選択の幅も広いバイブルサイズ中心の記述になっているのである。
ただし、筆者自身がSDを使ったことはない。つまりSD手帳についてきちんと語る資格がないともいえる。メインの手帳としては難しいが、一度手にとって使ってみるべきかとは考えている。
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